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「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド~虚空に触れて~」 京都劇場 11/16夜公演

こんにちは!

終盤も終盤になって自名義FCチケットで観劇してきました「Touching the Void」!!


これまでの「染、色」とか「ヴィンセント・イン・ブリクストン」より考察したりする舞台ではないのかな?と思いつつ、別の意味でしんどそうだな…とあらすじで思っていたんですが(笑)
一言でいうと壮絶だったのでとりあえず備忘録いってみよー!

一応それなりの改行しておきますが、まあ、千秋楽前日に観劇してるんで…
プレビュー公演のときにメディア露出もされてますし…
っていう量だけ改行しておきます。
























まずは座席!
今回はFCで取ったのでとりあえず1階席でした。
京都劇場、入って座席に向かうときに2階席・1階席後列はこちら、1階席前列はこちら、みたいな別れ方してたんですよね。
紙チケなので当然届いた段階で1度座席表調べて確認はしたんですけど、真ん中よりちょっと前…?くらいの列だったのでとりあえず劇場内の座席表で入口の場所もっかい調べましたよね(笑)
一応1階席前列でした(笑)
よかった正門さん名義のFCチケで←

まあ、そんなくらいの真ん中の方だったんですけど、京都劇場、傾斜が結構ちゃんとあったので前の人がほんとめっちゃ前屈みになったりしない限りは余裕で見えるなーって感じでした。
割と上手側でもあったんですけど、普通に舞台全体が余裕で見えましたね。
(双眼鏡使うのへたくそすぎて常に肉眼で勝負しているヲタク)



開演前のステージは両端に柱というか壁みたいなのがあって、1番下が扉、その上には椅子とかテーブルが乱雑に貼り付けられてました。
なんか日本語にすると変なんやけど、ほんまに貼りついてるというか、モニュメントみたいになってるんですよね。
扉から入った先、壁を床に見立てて店内を表現してるんかな?とも思ったけど、それにしては椅子の向きとか机の向きが合ってなくて、不思議やなぁって感じ。
客入れ時間のBGMも洋楽のリズム打ちがしっかり聞こえるような音楽やったりして、とても今から雪山で遭難した人の舞台が始まるとは思えない感じでした。




開演タイミングはブザーとかもなく、客席灯が暗転し、BGMも自然に消えていく感じ。
舞台に一筋の光が差し込んでいて、その先に寝転がって、サイモーン!と何度も呼ぶところから。
あらすじを知ってるのもあるけど、寝転がってる状態から首だけを少し動かしてサイモンを呼んでいるジョーと、ジョーの目線と同じ光が差していることであの光の先が地上で、そのままジョーがここに落ちてきて動けないっていうのが分かって、もうこの舞台の視覚効果というか、雪山の表現が始まってる…!ってぞくぞくするんですけど、すぐに暗転して場面が変わります。

登山家が集まるパブみたいなところ(名前何回も舞台上で出てきてたんですけど聞きなれないカタカナで覚えられないゴミ記憶力)(なんとかインではあった)で、ジョーを偲ぶ会が行われているとセーラが説明します。
勝手にセーラがパブを運営していて、そこで主催してるのかと思ったんですけど、そういうわけではないらしかったです。
舞台の真ん中で観客席に呼びかけるみたいにして説明してくれるセーラ。
っていうか、ジョーは死んだことになってるの?生きて帰ってきてこの話が書かれたんじゃないの?どこで気づくの???と事前勉強一切なし人間は思うわけですが()

そのあと豪雪地帯っぽい恰好の黒子さん(デッドクライマーという役らしい。)(パンフより)がテーブルとか椅子とかを運んできて、サイモンがセーラに挨拶しに行きます。
この時点でサイモンとセーラは顔見知りみたいな感じがしてて、サイモンとジョーは昔からの知り合いってことかーと思ったんですけど、そのあとに割り込んでくるリチャードも含めた会話でサイモンとジョーはたまたまパブで気が合って一緒に登山をするようになった仲みたいな話が出てくるんですよね。
あれ?じゃあサイモンとセーラはどこで知り合うんや?という疑問がすでに伏線…()

あくまでもジョーは死んだことになっているので基本空気が重たいんですけど、テンション高めで会話してくれるリチャードのおかげでちょっと空気が軽くなっていて大変助かる息抜きポイントでした。
でもリチャードはセーラに頼まれてすぐウイスキーを取りに行っちゃうんですよね。

リチャードがいない間に、セーラがジョーの遺体は見つかっていないため、ジョーが本当に死んだのかをサイモンに尋ねます。
でもジョーは行方不明になる前に足の骨を折っており、その後で崖から落ちていて、自力で登ってくるのは不可。
生きているわけがないと答えるサイモン。
この前後どっちか忘れたけど、サイモンに対して登山家はクソだとぶつけるセーラ。

そしてセーラはなんでそんな危険な山に登るのかをサイモンに尋ねます。
その時にリチャードが「そこに山があるから」という有名な名言を話したり、セーラに「今はサイモンに聞いてる。」と制止されたり、でも実際それと同じ理由と答える登山家は多いと言ったり。
サイモン自身も上手く言葉では説明できないと話すも、セーラは説明を求めます。
とりあえずまずはサイモンがどうして山に登るようになったのか、という話を求めるセーラ。
サイモンは子どもの頃、勉強ができず、学校でやるサッカーもできなかったものの、ある日出会ったクライミングをやってみたらとても上手くできて自分の居場所がここだと感じたそう。

この辺から舞台の時間が止まるというか、「サイモーン」と呼ぶ声に合わせて舞台上にいる演者たちが舞台奥の闇に引きずり込まれるような演出が挟まるんですよね。
でも時間が巻き戻ったりしてるわけじゃない。
誰かがこの声に気づいてジョーがまだ生きているかもしれないと思ってくれるのかな?と思っていたけどそんな気配もない。
まあ、これも伏線なわけですが…()

その後、サイモンはセーラに実際に山登りを体験させます。
まずは今話しているテーブルの上にあるグラスを奪う振りをして、セーラがそれを掴んで止める。
それが岩肌でとっかかりを掴むのと同じ。
次は足を動かし、さっき掴んだのと反対側の手を動かし、もう片方の足も動かす。
それの繰り返しで山に登ると表現するために、セーラが机の端に手をかけたところでがばっと机の端を持ち上げるんですよね。
必然的にセーラは机の端に掴まった状態でぶら下がることになって、もちろん台本通りのことで何回ももうやられているから大丈夫なんでしょうけど、普通にビビる()

その調子で実際のクライミングをしてみることに。
ここでこの舞台の端にある壁が山を模したクライミングになってると気づくわけですね。
いや、貼り付けてあるなぁとは思ってたけど人支えられるの?まじで?って思ったの私だけじゃないと信じたいんですがどうなんでしょう…

で、本当にロープもしっかりつけてセーラがクライミングするんですよ。
本当に貼りついてる椅子や机に掴まりながら。
登っていくセーラもすごいけど、その間声をかけながら反対側のロープを調整しているサイモンも良いし、最後セーラが降りてくるときに一気にロープが緩まって勢いついて落ちちゃわないようにサイモンの後ろでさらに調整かけているリチャードが最高に良きでした。
というか、あれはリチャードとしてというより普通に浅利さんとして、なのかな?
分からんけど仕事人すぎましたね。

実際にクライミングをして、登頂する喜びを知ったものの、ロープがあって安全な場所だからできたセーラ。
どうして救助も来ない雪山を登るのかは理解できず、サイモンに再び尋ねます。
なので今度は雪山を体験することに。
アイスアックスという雪山を登るとき用の器具も使って、体の動かし方をサイモンが教えてくれます。
カタカナ多いので今パンフの用語集を見ながら書いてるんですけど(おい)、登山のことを知らないセーラにサイモンが細かく教えてくれるので観客もついていける感じ。

で、ここからジョーとサイモンが登ったときの記憶をセーラが追体験するみたいな感じになるんですね。
セーラの投げかけた「どうして山を登るのか」という質問に対してジョーは(もちろんセーラからの質問ではなく、一般的な疑問で投げかけられるけど、っていう感じで)、それは山を登る方が変だという前提の質問であるといいます。
ジョーからすればおかしいのは山を登らないことの方。
公園で遊んでいる子どもたちは遊具を登って遊んでいるし、人間は木や枝を掴んで登れるように進化してきている。
はるか昔の猿だったころからの本能で登るというのがあるのに、どうして登らないのか。
ジョーに言わせてみれば、山に登ることもなく椅子に座って事務仕事をしたり、日常生活を送ったり、文明の中で暮らしていることの方がおかしいのです。
サイモンがそれに同調し、いざ雪山を登ることに。

3人がリズムに合わせて登って行ってて、途中で輪唱みたいにステップが1つずつずれたりもして、一瞬これって音楽劇的なやつやっけ?と思うような感じでした。
個人的に正門さんよりお2人の方がマイム上手い…?って思いながら見ちゃいましたね。
まあ、よく考えたら壱劇屋回の正門さん、謎の男やったから最初の紙に翻弄されるマイムしかしてないのもあると思うんですけど。
ジョーよりも先に雪山を登るマイムをする2人がほんとにそこに壁が絶対にあるように見えてました。

途中、足を踏み外したかなんかで腕の力だけで宙ぶらりんになるのを表現するのに、ここまで机の上に立ってたのを机に寝転がる姿勢になるんですよね。
その時に宙ぶらりんなのを表現する正門さんの足の動きが本当に舞台の奥の闇が底の見えない崖の下みたいで、ここめっちゃ良かったです。
このシーン辺りで虚空を蹴る、とか虚空という言葉がよく出てきた印象。
あとこの3人が登ってるシーンのときにリチャードは回想にも出てこないし追体験もしないので浅利さんが下手の端の椅子に座ってるんですけど、3人と一緒に登るフリで手足動かしててめっちゃかわいかったです。
ずるい。
あの位置で小さく手足動かして楽しそうなのとてもずるい。

こうして雪山の体験も終えたところでたぶんジョーとの追体験が終わるのですっと舞台奥の闇に消えていくんですけど、この辺でそういえば舞台ってもう少し奥行きない…?この奥の闇はこのままずっと闇なのか?ってこの辺でようやく私は気づきました(たぶん遅い)
暖簾みたいになってたのか、正門さん布の合間に消えていったと思うんですよね。
ここのシーンの話じゃなかったらごめんなさい()
なんせ記憶力がゴミくずなので…

で、追体験が終わるとセーラとサイモンは最初の机の上のグラスを取ろうとするところに戻ってるんですよね。
ここまでのクライミングや雪山の追体験は全部想像の世界っていうことなのかな、と。
山に登る魅力は少しだけ分かったけど、じゃあどうしてそんな危険な山に登ることになったのかを尋ねるセーラ。
2人が今話しているのと同じようなパブで出逢って次に登る山を決めたところからまた追体験がスタートします。

2人が目指したのはペルーにあるシウラ・グランデのまだ誰も開拓していないルートでの登頂。
そこに行き着くまでの会話でサイモンは入山料を稼ぐか準備するかでだいぶ時間を空けようとしてたけど、ジョーはそのためにまた働くのか?みたいな感じで会話してたと思うんですよね。
サイモンの方が慎重でジョーの方が目標突っ走り型なのかな、という印象を抱くシーン。
ジョーがとにかく山を登ることが何もかもの中心であることがわかるシーンでもあるのかな、と思います。
で、実際に2人はペルーに着いてからさらにどういう工程で登頂するかをパブで話し合うんですが、そこに偶々声を掛けたことでリチャードと知り合うことに。

リチャードは旅人って感じで、路上演奏とかで日銭を稼ぎながら旅してるヒッピー。
2人に声を掛けるとき「マリファナ吸う?」って声を掛けててサイモンは肯定的に答えるんですが、ジョーはかなり嫌悪した顔をするんですよね。
とはいえサイモンが好感触なのでそのままリチャードがどういう人物なのかの話を聞く2人。
リチャードは小説を書こうとしていて、でも大した事件が起きないからよい文章も書けないと嘆いていて、それなら、と2人はリチャードにベースキャンプの留守番を頼みます。

ここからベースキャンプに移り、いよいよ2人が山を登る回想シーン。
リチャードが2人の登頂ルートを小道具をステージに並べながら説明してくれます。
しかもお片付けしながら(仕事人すぎ)
上手の壁はクライミングには使わなかったけど、このシーンで実際のシウラ・グランデを表現している感じでした。
ルート的には湖を超え、爆弾ルートと呼ばれる岩石が落ちてくるような場所を超え、クレバスを超えてほぼ氷の壁になっている山を登るルート。
ピーナッツの袋をベースキャンプ、ピーナッツを人に見立ててルート説明してくれるリチャード、お茶目でかわいいし、ビリヤードの棒で上手の壁のオブジェを指しながらルートのすごさを説明してくれるのに途中で高さが足りなくて「あ、足りない!」ってなってるのもかわいかったです。
結局懐中電灯で照らさないといけないくらい高くまで2人は登っていくことに。

しかも2人は極力荷物を減らして登頂を目指すアルパインスタイルで登るため、かなり危険。
ガスも最低日程の3日分しか持って行かないんですよ。
フラグ~~~~~!!
このアルパインスタイルをリチャードが美しいけど危険と表現したときにセーラはジョーがアルパインスタイルの他の登山家の話をしてくれたのを思い出すんです。
ここで真ん中のテーブルに吸い込まれるセーラとジョーもとても良かったですね。

1つのテーブルに2人で座って姉弟が会話するって感じなんですけど、ここの正門さんのちょっと下から目線な話し方がめちゃくちゃ弟やし、琴音ちゃんの真っ直ぐな目がめっちゃお姉さんでとても2人が同い年とは思えないくらい姉弟でした。
ジョーはアルパインスタイルでヨーロッパ(やったと思う)(違ったらごめんなさい)の山を登ったものの、最終的にロープにつられて宙づりになったまま亡くなった登山家の話をします。
普通にこの話も怖いやん!?って私はなったんですけど、ジョーは限界まで宙づりになって亡くなったその登山家のことを美しいと賞賛するんです。
ここでいかにジョーが登山に囚われているのかがわかるなぁと思いますね。
セーラは観客と同じく全然美しくない!と否定派なので余計に感じるっていう。
この時からセーラは登山家に対して否定的な姿勢ということも分かります(でもそりゃそう)
その間もサイモンが舞台下手側で荷造りをしてくれていて、そのまま、また回想に戻っていきます。

そしてリチャードとセーラは舞台に座って真っ直ぐ前を見ながら実況しつつ、サイモンとジョーは舞台に現れた雪山に登っていきます。
この雪山のオブジェ(パンフ曰く現場の皆さんはアンディさんって呼んでたらしい)が本当にすごい。
言うたら鉄骨に障子を張り付けたみたな感じで最初からわざとところどころ破かれてるんですよね。
それをジョーとサイモンもわざと破りながら斜め上に登っていくんです。
というか、ほぼ横移動な感じ。
縦に登るより絶対体幹必要やん…って思いながら見てました。
で、この障子をわざと破りながらいくことで、障子の破れる音が雪山で氷を削る音になっていたり、途中で意図せずはらはらと床に落ちる紙が雪に見えたり、使ってるものはシンプルなのにまさに雪山なんですよね。
しかも雪山の道中を表現するのに二手に分かれたりするんですけど、サイモンがこの鉄骨の裏側にいったりするんですよ。
最初の段階で障子を破いておくことでこの裏側にいってるのも客席からよく見えるっていう。
サイモンのちゃんとした姿が破れている隙間から見えつつ、破れていないところではシルエットがぼんやり見えて、これも全部計算か…って感動しちゃいました。
ってか本当にこの裏側いったり横移動で鉄骨移動する2人の身体能力がえげつない。
そりゃ正門さん身体大きくなるよ…

途中の寝泊りは雪洞と呼ばれる、自力で雪山に穴を掘って作るかまくらのようなもので行うんですけど、これをビバークというらしいです。
これも全部リチャードが説明してくれるっていう。
というかここまでの2人の道中もジョーとサイモンは台詞を交わすだけで、それがどれくらいの場所なのか、どれくらいの時間が経っているのか、どうして2人が別行動をしているのか、みたいな説明は全部リチャードがしてくれるんですよね。
そして観客側が抱くであろう疑問をセーラが投げかけるっていう。
分かりやすくて助かる()

2人が雪洞掘るときもわざと障子破り捨てていて、それが雪を掘る音の表現にもなるし、視覚的に雪がはらはら落ちる表現にも見えるし、本当に計算がすごい。
このシーンまでこの雪洞の部分は破いちゃいけないので、乱雑に穴が開いているように見えていたけど、毎公演きっと同じような場所に穴が開いていて、2人が登るルートも破くルートもちゃんと決められているんだろうな、と当たり前のことも感じました。

そのままできた雪洞の中に泊まり込む2人。
穴から空を見上げるのはとてもかわいいんですけど、普通にずっと鉄骨の上なんですよね…
どんな身体能力…
前人未踏のルートを開拓しているからこそ、ジョーが「この景色はまだ俺たちしか見ていない」って嬉しそうに笑うんですよねーーーーーー!!!!
この後ジョーが遭難するって分かっているからこそ
何その眩しい笑顔!?
お願いだからその眩しい笑顔のまま無事に下山してくれよ?!?!?!
っていう気持ちが止まらなかったです。

ここでサイモンがジョーに煙草を撒いてほしいから預かっててくれって言うんです。
ジョーは茶化すみたいに俺の方が上手いって?って聞くんですけど、実際はサイモンの中指が雪洞を掘っている間
に凍傷になっていて上手く動かなくなってるんです。
その後、2人は会話を続けるんですけど、セーラが「そんな話してないでしょ?」って言うとリチャードが「そうだよ」って言って実際の2人の会話をもっかいするっていう。
このシーンの余計な会話の部分で中毒の話があったと思うんですよね。
マリファナじゃない麻薬やったと思うけどヘロインやったかな…
そういうのの中毒になるよりよっぽど登山に囚われてる方がマシみたいな内容やったと思います。
それくらい生きるか死ぬかの淵に立つスリルから抜け出せない、みたいな。
ほんとに、病気やん…って思いましたね、私は。

この雪洞の時点ではかなり順調で翌日の朝には登頂、そこから下山っていうルートのはずだったんですけど、実際に登頂できたのは15時頃で、しかも天候が悪化し始める事態に。
その上、頂上から続く尾根に沿って下山していくはずが、尾根の間にV字の谷があるとかで完全に予定が狂ってしまった2人。
それでもガスはもうないため突き進むしかなく、不安定な雪の中尾根を挟んで左右に分かれて進むことにします。

途中まで上手くいっていたものの、ジョーが氷を滑り落ちて足を折ります。
この足を折る表現が劇場内の各所にあるスピーカーから順番に骨の折れる音がするんですよね。
まじで音だけで痛い。
リチャードがどこが折れているっていうのを説明しながら、椅子をハンマーで叩いて骨が折れるのを表現し、叩いた瞬間にスピーカーから骨の折れる音がして、ジョーがうめき声をあげるっていう、本当に視覚的にも聴覚的にも痛い!
私が座ってた座席の斜め後ろくらいにたぶんスピーカーがあってまじで臨場感がえぐいというか、そこに臨場感いらんよ!って思いながらううう…ってなりました…。
ってかここまで陽気な場面の方が多かったのに完全に椅子を破壊したリチャードこえぇよ…

足を怪我したことにより、自力で歩くことができなくなってしまったジョー。
これ以上2人で分かれて降りることは無理だと判断して、サイモンと合流できる地点まで横移動します。
そして、サイモンがジョーを支えつつロープでいけるところまで降ろすという方法を取ることにします。
この方法ならジョーが歩くことなく降りれるものの、間にある岩なんかに身体がぶつかることは避けられず、怪我している足をさらに犠牲にすることになるのでサイモンはジョーにそれでも良いかを尋ねます。
ジョーは迷っている暇はないとその方法を決行。
確かロープ1回で90mとか話してたかな?
この方法でしばらく降りるんですが、その降りている間も色んなところにぶつかっている表現でじたばたするジョー。
普通にここだけでも過酷…。
リチャードもこれで降りたこと自体が登山史でいえば快挙であると語ります。

このまま上手くいけば降りられるはず、だったんですよね!
でも途中で崖にジョーが落ちてしまい、サイモンの声が届かなくなります。
2人はロープが完全に降りきったらジョーからサイモンに向けてロープを3回引っ張り、それが伝わったらサイモンも降りてもう1度ジョーを降ろすの繰り返しだったのに、これ以上ロープが伸びなくなっても3回引っ張る合図がなく、疑問に思うサイモン。
でもいくら呼びかけてもジョーの返答はなく、サイモンは1時間以上耐えたものの、自分もこれ以上ここにいれば嵐に巻き込まれ死んでしまうと判断。
感情を抜きにしてジョーとのロープを切る決断をします。

感情を抜きにしたサイモンに対し「感情抜きなんてありえない!」と反論するセーラ。
サイモンはセーラに「なら、君がやってみればいい!」と言い、セーラも雪山セットに登ります。
人1人の体重をロープ1本で支えながら1時間耐える過酷さ。
かといって自分の体力も持たず、引き上げることもできない。(ジョーは足を怪我しているため引き上げの手助けができない)
嵐ももう間近まで迫っている。
このままだと自分も死ぬという極限状態を体感したセーラも最終的にロープを切る決断をします。
このセーラのシーンが上手側で行われているんですが、下手側の奥でジョーが天から吊られていて、ロープを切られたことで落ちるんですよね。

そしてここで1幕が終わるっていう!

本当にあの、最後助かったからこそこの話が生まれたっていうストーリーを知っているからこそ耐えられますがまじでここから25分も幕間休憩があるの耐えられなさすぎました…
お手洗いとか行ってる場合じゃなくない?
もう今すぐにでもジョーがどうなるのか知りたくない!?
って思いながら私はひたすら座席で1幕の記憶をメモに起こしていました()

で、この休憩中のときにめっちゃドリルの音がステージ上でしてたんですけど、この間の休憩中に新しくセットの吊り方とか変えてるんですかね?
2幕、1幕とは違う吊り方がされていた気もするし、元からその吊り方もできたんじゃない?という気もして謎。
でもわざわざ裏じゃなくて舞台上の聞こえるところでドリルの音がしてたので確実に大きいものに対してしてたんだと思うんですよね。



まあ、ここで25分休憩取る必要はないので早く2幕いきましょう。


2幕は1幕と全く同じ、ジョーがサイモンを呼ぶシーンから始まります。
物語の起点はここで、1幕はその回想、2幕がそれからなのかって分かりますね。

そしてサイモンを呼ぶジョーの元にセーラが現れます。
ジョーはセーラが見えているけど、そもそもこのセーラが見えていること自体がジョーの夢という感じ。
1幕のジョーを偲ぶ会もジョーが見ていた夢だったんですね。
だからセーラとサイモンはたぶん面識がなかったのに、ジョーの中で2人とも知っている人なので知人みたいに振舞いつつ、でもお互いの基礎的な情報からすり合わせてたのかって納得。
セーラもジョーが自分で開いている偲ぶ会だからめちゃくちゃだよみたいな話をしていたと思います。

でも実際にはジョーはまだ生きています。
だから、どうにかしないと、とジョーを奮い立たせるセーラ。
ジョーはまだサイモンが助けてくれると信じているんですが、セーラがサイモンは来ないと伝えます。
その理由を最初ジョーはサイモンが死んだからだと勘違いします。
自分がロープの片側を持っているがゆえにサイモンが死んだと思ったものの、サイモンが死んでいるのならばその体重でロープが固定されており、自分が穴から脱出するのに使えるんじゃないかと尋ねるジョー。
それに対してセーラはジョーに「じゃあ、ロープを引っ張ってみて。」と促します。
当然、サイモンはロープを切ったのでジョーの元には切られたロープの端が落ちてきます。

お互いの命を預けるロープが切られたことに対して絶望するジョー。
この辺でサイモンもベースキャンプに戻っていて、リチャードにジョーを見捨てたことを話してたはず。
4人の会話が交差していたはずなので(曖昧すぎる記憶)
リチャードはそこまでロープの意味を重要視できていないというか、ジョーほどのショックは受けてなかったように思うんですが、ジョーはあんなに信頼していたサイモンが自分を裏切ったとショックを受けているんです。
それに対してセーラも、1幕の最後でサイモンの立場になったからか、サイモン自身としても仕方がなかったことを伝えます。
そのうえで、でもジョーは生きているのでどうにかしないといけないと奮い立たせるんです。

セーラはどうにかして上に登って脱出するべきだと奮い立たせるんですけど、足が折れているため、登るのは不可能だと判断したジョーは今いる崖の部分からさらにロープを使って崖の底に降りようとします。
もちろんその場所から底は見えません。
セーラは底が見えない=死ぬかもしれないと思って反対しますが、ジョーは崖に落ちて死ぬ方がじわじわ死ぬよりもマシだと判断してロープを近くの氷に固定し、さらに下へ降りていきます。
この降りるときのシーンがまた舞台奥の闇に足を向けて2人で寝転がっているんですけど、本当に底なしの闇が続いているみたいで、そのまま落ちていくのも闇に落ちていくようで、映像技術とかって何なんだろう…って思うくらいすごかったです。
いや、まあどこもすごいんですけど、個人的にはこの舞台奥の闇が地面の見えないくらい高い場所を表しているときの不安定さみたいなものがすごいリアルで好きな表現でしたね。

そのまま落ちて奇跡的に底にたどり着いたジョー。
でもそこはスノーブリッジと呼ばれる、崖の合間に雪が重なっているだけの場所であることに気づきます。
一方でその先に光が差している場所があり、そこからならもう1度雪山の表面部分へ脱出できそうだと感じ、慎重にスノーブリッジを進みます。
ここはセーラがいなくて、1人でジョーが自分を奮い立たせながら進むんですよね。
この時点で、というかまあその前からセーラは極限状態のジョーが生み出した幻覚みたいなもので、実際は全部ジョーの独り言であるっていうのがわかるというか。
ちょっと「染、色」の深馬君味ある()

そのまま慎重に光の差している場所まで進んだジョーは光をたどって雪山の表面に戻ります。
この登るときも実際は地面を這ってるんですけど、1幕のときに雪山を登るので使っていたリズムで登るから、今度はこの地面が壁なのか、ってなる。
そして雪山へ脱出したジョーの元にまたセーラが現れます。
本当は歩いていきたいものの、足を怪我しているジョーは這っていくことでしか下山ができません。
とはいえ、そこはまたどこかへ落ちてしまうかもしれない崖があるのか分からないような場所。
それでもセーラはジョーに這って進むよう言います。
ジョーはセーラの言う通り、這って危ないと思ったら引き返すを繰り返してなんとか降りていきます。
この辺でセーラの言うことになんやかんやジョーが従っていて、いかにこの姉弟はセーラの方が強くてジョーはずっとセーラの言うことを聞いてきたのかっていう上下関係が見えますね。

そしてジョーはサイモンが下山したときの足跡を見つけます。
雪山で足跡が残っている=下山してから間もないということ。
しかもその足跡を辿ればサイモンと同じように下山ができるため、ジョーはサイモンの足跡を辿ってさらに降りていきます。

サイモンは自分のせいでジョーが死んだと責めながらジョーの服を燃やしたり、テントを売ろうとまとめていたり、本やノートは家族に渡そうってリチャードに話したりするんですけど、ジョーはサイモンのおかげで降りられたって喜んでいるんですよね。
この対比が!見ているだけの側からすると!苦しい!!
サイモン、君のおかげでジョーはまだ生きて君の元を目指しているよって声を掛けたい!!!

その後、ジョーは雪のエリアを抜けて岩のエリアに到達するんですね。
でもそこはそこで足の骨が折れているジョーからすると、滑って進むこともできず、歩かざるを得ない場所。
ここからは無理だというジョーに対して変わらず進めと叱咤激励するセーラ。
ジョーは仕方なく手持ちの道具を使って添え木を作り、アイスアックスを松葉杖代わりにして進むことにします。
怪我している足を手で運んで動かし、アイスアックスで身体を支え、動く方の足を地面から離す(=飛ぶ)、を繰り返して進むジョー。
セーラはあと何km!と応援しますが、ジョーはそれだと長すぎて進む気が失せると言います。
もっと近くの岩を目標にして、そこまで30分以内にたどり着く、という目標を何度も何度も作って進みます。
この目標となる岩を椅子で表現してるのもすごかったです。
後ろの背景もそれまでの闇とは違ってオレンジとか緑っぽい色合いの明かりで照らされていました。

とはいえ、進んでいるのはずっと同じ岩肌が続く道。
目標を作らないと気力的に進めないのにどれも同じ岩すぎて目標を作ることができなくなってくるジョー。
進むのを諦めそうになるジョーに対してセーラは怪我している足を叩いて無理矢理動かそうとします。
中にはセーラのテンションが上がる曲をかける場面も。
せめて俺の好きな曲にしてくれよ…と言いつつも進むジョーはやっぱりお姉ちゃんに逆らえないんだなぁ…と思ったり。
あと何回か力尽きて後ろにそのまま倒れる、みたいな場面もあって、普通にそれ怖くない!?って思いながら見ちゃいました。
まあ、背負っているリュックが絶対頭の位置にくるようになってるんでしょうけど、とはいえ怖くない!?
でも本当に力が抜けていくみたいな倒れ方だったのでそこを踏ん張る力もないくらい限界が来ているのがものすごく伝わってきました。

一方サイモンは本当はもう出発しているはずなのにずっと探し物をして、まだ出発していません。
登山前にジョーからお金を隠した話をされていて、そのお金を見つけたいサイモン。
でもその時はジョーと一緒に戻ってくるから大丈夫、と思っていたのであんまりよく聞いておらず、一向に場所が思い出せないのです。
リチャードはたかが金だろ?と先を急がせますが、サイモンは「ジョーの金だ。」と言って見つけるまで出発を遅らせることにします。
ここでサイモンがお金の場所を思い出せなかったことももはや奇跡なんですよね…。
あとリチャードがジョーの手紙を見つけるのもここか、その手前(ゴミくず記憶力)
リチャードがジョーのノートに「セーラへ」と書かれた手紙が入っていることを発見してサイモンに伝えるんです。
リチャードは彼女?って聞くんですけど、ここでサイモンはセーラがジョーの姉であることは知ってたんですよね。
だからまあジョーはセーラの話もサイモンによくしていたのかな…と。
しかもサイモンはこれは俺が届けるって言って手紙を預かるんですよね。
それくらい2人は親密に家族の話もしてたんだろうな、と。

ジョーはついに岩のエリアも超えて水を見つけます。
セーラが岩に溜まった水であることを説明しながら皿に水淹れてくれてジョーに差し出して、それをジョーがもう寝転がったままとにかくすするっていう。
ガスも切れた状態で事故に遭ったジョーはつまりここまでご飯も水も摂取していない状態なので、本当にここの必死さで時間を思い出す、というか。
量にすれば僅かで、かつ雨水が溜まったものなのでとても綺麗とは言えないはずの水分でも摂取しないと死んでしまう極限状態。

ようやく少しの水分を得たジョーはそのまま寝袋を取り出して寝ようとします。
ただここで寝てしまうと確実に死ぬと思ったセーラは必至にジョーを止めます。
ジョーはジョーで本当にもう限界なので仮眠だから、と言って強行突破します。
ここでまた夢を見るんですね。

今度はベースキャンプで執筆をしているリチャードから。
リチャードはサイモンとジョーの一連の登山記録を本にしようと執筆しています。
そこに完全な私服で現れるジョー。
リチャードとジョーがあたかも普通に今戻ってきたみたいな感じで会話するんですけど、あくまでもジョーは死んだ前提。
ジョーがセーラに話していた登山家の言葉も借りたりして、これが限界だよ、みたいな話をしてたと思います。
ってかここでジョーの服がすごいラフな感じなんですけど、そのときにものすごい正門さんの身体ごつくなったな、って感じましたね…
ここまで正直ウェアとかだとちゃんとした身体のライン分からんし、リュックも背負ってるし…
でもごつかったです。

リチャードと談笑しているところに(たぶん)お酒を持ってくるサイモン。
ジョーはサイモンと乾杯しようとしますが、セーラがそれを奪い、中身を捨てます。
セーラがかなり強く飲んじゃダメ!と言っていたので夢と現実が何かしらリンクしてたのかな?
とにかく飲んだら本当に死ぬみたいな感じの温度感でした。

でも気にせずジョーと会話をするサイモン。
このサイモンとジョーの会話の中でジョーがシェイクスピアの台詞を諳んじるんですよね。
ジョーは昔タバコを吸った罰として英語の時間に覚えさせられたんだそう。
それをサイモンも一緒に続けて諳んじます。
でも実際のサイモンはシェイクスピアの台詞なんて覚えてなくて、これはお前が覚えているからだよって言うんです。
つまり、ジョーの夢で、ジョーがシェイクスピアの台詞を覚えているからサイモンの声でも再生できる、みたいな。
このシェイクスピアの台詞がねー!どの演目なのかねー!
台詞にあったのかもしれないけど覚えてないよねー!!
でも死ぬ、みたいな感じの言葉だったよな…と思って調べた感じだとハムレットっぽかったんですけど正解は分かりません()
ふって頭に憂モリが浮かんだりもしたけど、シェイクスピアを諳んじるとこだけでウィリアムが浮かんだ説は否めない…
ってか深馬君のときは神話に思いを馳せ、ヴィンセントのときは聖書を振り返り、今回はシェイクスピアを調べている正門担、本当に自担のおかげで教養が深まってますよね。
これだからヲタクって辞められねぇよ…

そのままサイモンとリチャードは元の世界に戻っていって、ジョーも闇に飲まれて現実の方に戻っていきます。
そしてセーラがジョーからの手紙を読んでくれます。
ここも、実際のセーラはまだジョーが遭難したことも、実は生きていることも知らないはず(サイモンがベースキャンプを出発していないから)なので夢なんですよね。
ジョーがどんな手紙を書いていたのかを観客に教えるっていう場面なんだろうなぁって思ってます。
登山前にベースキャンプでセーラ宛に書かれた手紙には、すでにこの手紙を読んでいる=俺は死んでいるという体でジョーが手紙を書いているんです。
そりゃノートに挟んでいた手紙を自分から出すわけもないし、それが自分の知らないところで渡っている=自分の意志を伝えられない=死んでいるになりますよね。
記憶力くずすぎて手紙の内容を全文覚えているわけもないんですけど、手紙の中のジョーは死んだ体なのに山で死ねることに対して生き生きとしていて、それが1幕の冒頭でセーラが「好きなことして死ねたんだから。本当にそうでしょうか?」みたいに訴えていたのと相反していて、余計に命を落としてまで山に行った弟の気持ちなんてセーラには分からないんだろうなと思います。
私も分からん()
で、夢から覚めるときにセーラが舞台奥の闇に飲まれていくんですけど、ここも本当に闇に吸い込まれたみたいでぞくっとしました。

この後かな?
なんとかベースキャンプの近くまでたどり着いたジョーは本当に限界に達してもう動けなくなるんですよね。
で、その手前かもしれんけど、食べたいもの浮かべるんです。
ほとんどは確かにイギリスとか向こうの食べ物やなぁって思いながら聞いてたんですけど、キットカット…って言うてて。
我々の知っているキットカット…?って思ったから調べたんですけど、キットカット、イギリス生まれのお菓子らしいです。
そりゃジョーも知ってるわ。
また1つ新たな知見を得られました。
正門さんありがとう。

もう声も僅かにしか出せないほど限界のジョーは「助けて…」「サイモン…」と手を伸ばしながら掠れた声で叫ぶんです。
このあえての掠れ声ってどうやって出すんですかね。
本当にさっきまで痛みで大声をあげていたとは思えないくらい今にも死にそうなほどの声で、本当にお願いだからここまで来たらサイモン見つけてくれ!?!?外に出てきて!??!って願っちゃいましたもんね。

その頃サイモンはリチャードとテントにいてて、リチャードが僅かに声が聞こえた気がしてテントの明かりをつけるんです。
でもサイモンは1度それを風の音だよとか、山に幽霊がいるっていうのはよくある話だ、とか言って否定するんです。
次の日を出発と決めていた2人は1回明かりを消してまた寝ちゃうんです。
それでも最後の力を振り絞って声をあげるジョー。
さすがに自分も何か聞こえる気がする、と思ったのかサイモンはリチャードには声をかけることなく1人でテントの外に出て「誰かいるんですかー?」と呼びかけます。
というか、この時点で「ジョー?」とも呼びかけてくれるんです。
ジョーももっかいサイモンを呼んでたかな。
少しサイモンが歩いたところでようやく倒れていたジョーを見つけるんです。
サイモンが倒れているジョーを抱きかかえてハグした瞬間、背景がシウラ・グランデの外観になって、そのまま終演。

ここからは考察になっちゃいますが(結局考察するんかい)、ジョーを置いてきてしまったとか見殺しにした意識がどうしても残っていたサイモンは、見殺しにしたとは言え、どこかでジョーは生きているかもしれないという気持ちも捨てられなかったんだと思うんですよね。
だからこそ本当に風の音とかに紛れていてもおかしくないジョーの最後の声を聞き取って、それがジョーかもしれないという期待を抱いてテントの外に探しに来てくれたんだと思うと、本当に最後リチャードが見つけるんじゃなくてサイモンが見つけてくれてよかったなって。
それでちょっとはサイモンも罪悪感薄くなっててほしいけど、パンフ読んだら当時は見捨てた側のサイモンがめちゃくちゃバッシングされたって書かれていてサイモン…(泣)になりました。
あそこでサイモンがロープを切って先に下山していなければいくらジョーが奇跡的に生きていても雪山を安全に降りれたか分からないし、最後の力を振り絞ってベースキャンプにたどり着いてももうそこには誰もいなかったかもしれないのに。

…書き忘れてたシーンを思い出しましたね。
仮眠前かな?
少しでも先に進まなきゃというセーラに対して、進んだとしてもすでにサイモンは下山してから1日経っており、普通なら荷造りも終わって出発しているような時間。
ジョーが死んだと思っている以上サイモンがベースキャンプに留まっている可能性は低く、ジョーは命からがらベースキャンプに戻ったとして、誰もいない潰れた草を眺めることになるのが怖いとセーラに訴えるんです。
もう、本当に、大丈夫だよ!!!!サイモンはいるよ!!!!!ってどれだけ伝えたかったことか。
家だったら喋りながら見てたけど劇場だったので堪えました()
最終的にその恐怖を抱きながらも、でもサイモンを信じたジョーと、ジョーが生きているかもしれないという望みをわずかに持っていたサイモンが再会できたの本当によかったよ…



最後カーテンコールはお話無しで、キャストさん全員が数回出てきてお辞儀のみでした。
最初主要キャスト4人が出てきてお辞儀→デッドクライマー役の方も出てきて三方礼→2~3回デッドクライマー役の方も含めた全員でお辞儀&スタッフさんや観客に向けて拍手→最後主要キャスト4人が上手にちょこっと出てきてお手振り
って感じです。
上手にちょこっと出てくる前のとこで浅利さんが軽くスキップしながらはけていって、その後も4人でちょこんって出てきたの本当にかわいかったです。
さっきまで命がけの話演じていたの信じられないくらいかわいかったです。
ってかこの舞台もしかして1番かわいいの浅利さんだな…??

そして挨拶が終わった後も舞台にプロジェクターでジョー→サイモン→リチャード→セーラの物語で描かれていたよりも後の時系列の話が紹介されるんですけど、こんなに命がけの事故に遭ったのに実際のジョーはその後も登山を続けていたらしくて引っくり返りそうになるし、セーラに至ってはこの事故のときケニアでハイジャックに遭っていたため6週間後に事故のことを知ったって紹介されてて引っくり返りましたよね。
いや、この姉弟、同時期に波乱万丈すぎでは!?
ってかなんならセーラの方がジョーよりも趣味とか関係ないような場所で無残に殺されていた可能性もあるの本当にやばすぎる…

最初から最後まで「壮絶」の言葉がこんなに似合う舞台はもう出会えないんじゃないか、と思うくらいすごかったです。




というわけでざっと備忘録でした!
正門さんの出演する舞台を見ることでヲタクも色々と知識が得られるし教養が深まるし世界が広がっていくようで本当に楽しいしありがたいですね。
次また舞台に立つ日を楽しみに待っています。


ここまでお読みいただきありがとうございました!
今年はまだエイト東京ドーム3days参戦という特大イベントが残っているのでまた更新します!!
ありがとうございました!